平安時代、炊きたての白粥は限られた人のみが味わうことができるご馳走でした。

今、ほしい食材や美味しいものはもとめればすぐ手元にきてくれます。だけれど、溢れる食産業と忙しい日々の中で「食」ときちんと向きあい楽しむ豊かさを、すこし置いてきぼりにしている気がしてなりません。

「食」は命を食べること。それは植物であっても動物であっても人が生きていくための業/ごう。

そんな「食」をみつめるきっかけとなる場――それは粛々として静謐、別の面では楽しくてやさしくて、いずれにしても生きていくうえでとても大切な場を提案できれば

それが【折敷 幸(saki)】に込められた制作者からの祈りです。

この作品は、木の魅力を最大限に引き出し削ぎ澄まされた作風で高い評価を得る「SHIMOO DESIGN」作。

野庵で初となる「食」に関する提案、新しくもどこか懐かしい『美しい日本の道具』を以てして、ここにお披露目させていただきます。

【折敷 幸(saki)】にはタモ材を使用しています。

タモ材は正式名称「谷地梻(やちだも)」と呼ばれる落葉広葉樹で、強度や耐久性に優れ塗装にも強く、家具や装 飾材、日常器具の材料として広く利用されています。


木目の綺麗な材は他にたくさんありますが、タモの木目は控えめな中にしっかりと主張する存在感があります。


※この正方の作品は使いよさを考慮したときに、品を保つ軽さ薄さを意識して作られています。 木材の性質上、反りからくる歪みをさけるため3枚の材を継ぎ1つの膳となっています。

タモ材の本来持つ色味が楽しめる【明色】。 一般的に「クリアー」や「ナチュラル」と呼ばれる色味です。 生命力に溢れた美しい木目が上に乗せたモノや器の背景を演出し、生命を舞台とした「食」の景色を展開する場を作り上げます。

抑えられた明度と彩度が作品の鋭角的なデザインを際立たせる、こちらは【暗色】。
厳粛。禁欲。克己。そんな意味を担ったひとつの漢字のようにも見えます。
(暗いところではブラックに、明るいところでは赤みのあるダークブラウンに見えます)

「膳」は一文字で「かしわで」とも読みます。カシワはもちろんあの柏餅のカシワ。これは古代、食物はカシワの葉に盛られたところからきたものです。 「で」は「手」で、それをする人を指し、昔は天皇家の食事をつくる人をそう呼んでいたとか。

また古くから、「膳」は料理や食事そのものを意味していました。それが次第に「料理を並べる台」も「台の上に盛った料理」も「膳」と呼ぶようになり、「半月膳」「宗和膳」「箱膳」など、時代や用途に応じて分化していきました。


そして現在、最も一般的なのは「折敷(おしき)」と呼ばれる会席料理に使われる膳。

野庵はこの「折敷」が、食事の特別感を演出し、自分が安心して手を伸ばせる陣となり、また「食のしつらえ」を意識する決定的な小道具になるものと考えました。


【折敷 幸(saki)】が、お客様が「食」をみつめるひとつのきっかけとなれば幸いです。

【折敷 幸(saki)】は上に乗せたモノや器を受けとめてくれる広がりや空気感を感じられるようデザインされています。 焼き物からガラス、古いものから現代のものまで…加飾を廃しシンプルを極めた形は、用途の枠組みを超えて使ってみたくなります。

野庵で不定期開催する四季のおしたくの会、その際は必ず、季節をそして職人の技や工夫を感じ、滋味味わえる美味しいものをお出ししています。 上は鶴屋吉信製「菊」と「もみじ」。作法に則ったお茶のおしたくと極上の生菓子は、見ているだけで清々しく美しい。
(使われている菓子切りはこちら>>>

旬の素材を丁寧に調理し、ゆっくり時間をかけていただく。同席者との会話も弾み、時が緩やかに流れる瞬間です。ちなみにTEAM野庵の原動力は「美味しい」からくると信じています。


こちらは季節の炊きあわせ。手間のかかるお料理ですが、この手間こそが食材の色や風味、歯ごたえを大事にする日本特有のもの。お正月や節句の大切な膳を、こんな盛り合わせで演出してみては。

【折敷 幸(saki)】の制作を依頼したSHIMOO DESIGNのコンセプトは、潔く合理的な『美しい日本の道具』。

日本の文化や美意識を現代の生活に落とし込み、DNAレベルでJAPANを感じられるデザインを長年、追求しています。

下尾和彦 下尾さおりによるユニット作家。

お互いに家具づくりの修行を経て1997年にアトリエを設立。

日本の文化や美意識を現代の生活に落としこむことを目的としています。


主に木製家具、インテリア小物のデザイン、制作、また他の素材を使ったプロダクトデザインも手がけます。

あくまでもMADE IN JAPANを基本に、流行や時代を感じさせない「日本の美」を追求しています。

【折敷 幸(saki)】は全て手作業で生まれてきます。30mmの無垢のタモ材を一枚一枚削り出す。その様子は木材加工というより、彫刻に近い。

人の手を経て、時間をかけ丁寧に仕上げられたこの作品の木目は、生命の躍動感溢れるやわらかな美しさを放ちます。


「食」は命をつなぐこと。


この作品が、めぐる季節のなかでお客様に豊かな海の幸、山の幸を、そして笑顔溢れる楽しい場を運ぶものとなりましたらこんなに嬉しいことはありません。

食/折敷 幸 saki

Product No.
S-1001101
Size
縦 36cm × 横 36cm × 高さ 3cm
Weight
約900g
Material
谷地梻(やちだも)
Maker
SHIMOO DESIGN
Price
化粧箱入1膳 送料込¥21,000(税込¥22,050)
Cart


野庵 -yarn- ラインアップ

山田神社ぽっぽてぬぐい*2014春

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ジャンル:手拭い
震災から3年目の春。願ったことはこの場が忘れられませんように。広がる春の空に58羽のぽっぽさんが羽ばたいた日となりました。

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作品リーフレット・つまみ細工(- 姫コ -)

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ジャンル:紙作品・本
12ヶ月をつまみ簪で表した作品を集めたリーフレットが出来ました。小さな小さな布から生まれる遥かな世界観が伝わりましたら幸いです。

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雪のクリアファイル (-深堀隆介-)

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ジャンル:文具
花なき里に花を咲かせるように、水なき処に金魚を魅せる深堀隆介氏の宇宙をお届け致します。

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団扇型POSTCARD「金風丸」 (-深堀隆介-)

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ジャンル:紙作品
夏宵の風にお祭りの気配。浴衣が嬉しくて下駄が痛くて熱かった1日。記憶の中の夏を湛えたポストカードを贈りませんか。

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手拭い 火流る (-深堀隆介-)

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ジャンル:手拭い
灼々と燃える大気、澄んだ空に注ぎ降る星々と静かにひろがり明けゆく闇宵。深堀隆介氏の壮大な世界観が手ぬぐいになり大空を泳ぎます。

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手拭甚平 (-深堀隆介-)

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ジャンル:手拭・お誂え
太陽と草の風衣を作る夏。とっておきの夏のおしたくを始めてみませんか。「手拭で作る甚平」説明書も配布中!

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多果楽・帯留 (-月成-)

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ジャンル:帯留/根付
たくさん楽しく元気良く♪花咲く未知をまず一歩 春到来で飛び出した慶び溢れる張子犬をお届けします。

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贈り箱雪守 (-深堀隆介-)

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ジャンル:手拭い
見るものをはっと惹きつける雅で華やかな深堀氏の雪中金魚。桐のお箱で丁寧に包んでおりますので贈り物にオススメです。

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折敷 幸 saki ・食器 (-SHIMOO DESIGN-)

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ジャンル:食器
元日や花咲く春は屠蘇の酒。新しい年、美味しい笑顔に溢れる1年でありますように!ハレ日に日々に、幸せを運ぶ膳をお届けします。

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あらたまの年手拭「右肩上がり」

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ジャンル:手拭い
ダルマに目を入れる、それは自分の想いを入れること。だから「入魂」と言われました。2011年、あらたまのおしたくに日本の美しい風習をすこし取り入れてみませんか。

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流れ火・ポストカード (-深堀隆介-)

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ジャンル:ポストカード
「天上に火,流(くだ)る」、それは遥かな夜空を背景にひときわ燃えさかる赤い星。 ゆるやかな季節の移ろいと静謐な炎を楮(こうぞ)の紙に焼きつけました。

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手拭い キリガミモヨウ (-矢口加奈子-)

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ジャンル:手拭い
旅に出た。小さな路地、その地の風の音、朝も昼も夜も新しい時間。

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和紙帯 

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ジャンル:帯

和紙の白は格別、紙の持つ質感やあたたかさ、うるわしさ。その凝縮された日本の文化をまとってみたいと想いました。

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香 Homura

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ジャンル:香り
肌心地よい秋の風、鈴虫の鳴くひんやりした月夜。心に燃える静かな焔は、夏の幻影を象ります。野庵、極上の香りをご用意いたしました。

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夏浴衣 お誂えの会 (-深堀隆介-)

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ジャンル:紙作品
本物は時空を超え、次の世代へわたるー 染めからお客様のためだけに。美術作家 深堀隆介氏が描く最高の浴衣を創るお手伝いをさせていただきます。

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Cheveux ・ かんざし (-村井賢治-)

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ジャンル:かんざし
庵、初の遠征展示 【深山の桜】 の残り香を伝えます。会場となった場所・空間を造りあげた造形作家 村井賢治さんと野庵のコラボレーション作品です。

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はるのころほひ ・ 本 ( 野庵 )

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ジャンル:本
小さなちいさな写真集に、春を迎える歓びや楽しさを散りばめてみました。 【歌留多の会】 のハレの日の様子もお伝えします。

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掲載日:2010年11月25日 (木)

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